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「下駄をはかせてもらわず自分のちからで、上場に漕ぎつけられるか試したい」監査法人出身CFOがスタートアップを選んだ理由

※人材紹介エージェント「JAPAN FAS」様の、コーポレート(特に経理・法務)キャリア支援 ・ベンチャー、スタートアップの魅力を伝えるnote「デンタツ」の内容を許可をいただき転載しています。

監査法人、事業会社を経てスタートアップCFOに至るまで、ベンチャーを基軸として形成してきたこれまでのキャリアを語っています

学業としての得意と将来の仕事


――小野田さんは、どんな学生時代を過ごされたんですか?

高校生の時に数学や物理などの理系科目が得意だったことから、私大の理工学部に進学。入学したものの、クラスメイトとは違い、難解な微分積分や実験に熱中できない自分がいました。その時に「学業としては得意だが、一生の仕事としては方向性が違う」と気づきました。
その一方で熱中したことは、中学生の頃から続けていたテニスです。週5日練習するような真面目なテニスサークルに所属しながら、テニスコーチのアルバイトもしていました。自由にコートが使えるレッスン後の深夜に、同僚のコーチとテニスの腕を磨くような生活。学内の団体戦で優勝メンバーとして結果を残せるくらいに、真剣に取り組んでいました。

経済的な自立と、公認会計士


――就職活動時、キャリアについてどのように考えていましたか?

私の学生時代は、今よりもっと、「新卒で誰もが知るような会社に就職して、会社独自のルールでジェネラリストとして育ち、終身雇用と引き換えに会社への依存度を高める」といった慣習があったように思います。ですが、伝統的な日本の大企業の働き方は、性格的に自分には合わないと感じていました。
サラリーマンとしてひとつの会社でしか通用しないようなスキルではなく、どの会社でも通用するような汎用性のあるスキルを身に着けると良いのではないかと考えました。今でいうジョブ型ですね。
学生時代に読んだ『金持ち父さん_貧乏父さん』(https://www.richdad-jp.com/)から受けた影響は大きいです。
経済的自立のためには不労所得を増やすこと、そのためにはお金を生み出す自分の事業を持つこと、投資や会計は必要最低限のスキルであることなどが書かれています。
そのような理由で、会計学を学べるのはもちろんのこと、若いうちから実践的に経営に触れることができる公認会計士を目指すことにしました。
「なぜ大学まで行って、受かるか分からない資格なんて…」と親に反対されながらもダブルスクールをして、3年ほどかけて会計士試験に合格しました。
資格取得まで時間はかかりましたが、興味のある分野なので苦にはならなかったです。受からないと先に進めないですし、親の反対を押し切った手前、受かるしかないという強い気持ちを持っていたことを覚えています。

ベンチャー企業を俯瞰した立場からみる監査法人時代

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――努力が実り会計士に合格、そして監査法人へ。当時の思考や業務内容について、くわしく聞かせてください。
監査法人への就職の際には、IPOを目指すベンチャー企業の監査がしたいと考えました。
ベンチャー企業は世の中にないサービスを提供することから、クライアントの監査を通じて、新しく生まれるサービスにアンテナを張ることができると考えたからです。
当時、IPO企業の監査に力を入れていた監査法人トーマツに就職し、TS(トータルサービス)グループに配属されました。TSを希望する人たちは、監査法人で定年まで勤めあげるというよりも、のちに外部へステップアップする人がとても多かった印象です。
監査は直接的に数字をチェックするだけではなく、ビジネスモデル(売上や利益を生む構造)やコーポレートガバナンス(不正や誤謬が発生しない仕組み)の状況理解が必要です。
多くのクライアント企業のビジネスモデルやガバナンスの仕組みを、一定の距離感から「俯瞰的に見られた」ということが、自己成長を早めることにとても役立ちました。既上場のビッグクライアントを担当していたら、特定の勘定科目だけをずっと担当することになりますし、多くの会社を受け持つこともできず、おそらく俯瞰は難しかったでしょうね。
ただ、監査法人自体は伝統的な業種ですし、監査手法も既に確立されています。新しいサービスを世に生み出すベンチャー企業やそこで働く人に接するなかで、「自分もベンチャー企業に飛び込みたい」と考えるようになりました。

事業会社で活躍するための専門性を身に着けたキャピタルメディカ時代

――外から見るのではなく、ベンチャーに入りたいと思うようになったんですね。その後、どのような転職活動を?
ベンチャー企業への転職を検討していたものの、そこで自分が貢献できなければ意味がないと考えていたなかで「経営企画」という職種に惹かれました。M&A、資金調達、事業計画の策定などをおこない、ベンチャー企業であればIPOの責任部署となります。
前職のキャピタルメディカを知ったきっかけは、紹介会社でした。ヘルスケアという成長領域で特異なポジションを築いていること、会計士や金融機関出身者などのとにかく優秀なメンバーと切磋琢磨しながら成長できる環境があることを決め手に、転職を決意しました。
入社から7年間、いわゆる経営企画業務を担当。携わってきた仕事は上長の支援なしでひととおり行える自信がついてゆき、いつからか「そろそろ学んだことを実践したい。自分で意思決定して進めたい」という想いが芽生えました。

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集大成として力を試すスタイルポート


――2回目の転職活動の軸はなんでしたか?現職入社の決め手は?

次は自分のような金融キャリアを持つメンバーが在籍する会社ではなく、これまでやってきたことを個人として活かせる環境で、どこまでやれるのか試してみたいと思いました。
転職軸は三つ。一つ目は「どこまでやれるか」。株式上場は事業面でもガバナンス面でもパブリックカンパニーとして認められなければ叶わないので、上場を目指す会社への就職が転職軸となりました。
二つ目は、転職時点の企業ステージがシード・アーリー期(※)であることです。まだ事業面もガバナンス面も整っていない状況から、仲間と共に上場に漕ぎつける…そんな過程を経験したいと思いました。
三つ目は、会社ビジョンへの共感。個人でも賃貸併用住宅や民泊を持っていたりと不動産が好きなので、スタイルポート創業者の間所と出会いビジョンを聞き、「スタイルポートなら不動産流通の世界を劇的に変えることができる。そのビジョン実現に尽力したい」と思えたことが、入社の決め手になりました。

※ベンチャー企業のステージは、事業を開始してから成長・拡大し、やがてEXITするまでの段階の中で、どのくらいの成長度合いにいるのかを表したものです。
 シードステージ:サービス開始の準備段階
 アーリーステージ:サービス開始直後

https://globis.jp/article/7035

「あなたはどう思う?」がスタイルポートのカルチャー


――現職でのミッションは何でしょうか?

スタイルポートでは、CFOと経営管理グループのグループマネージャーを担っています。
ミッションは日々変化しますが、現在は資金調達/会社経営の見える化/IPO準備/採用力の強化/一体感を持って社員が活躍できる環境づくり、などです。状況に応じて、資金調達の優先度がぐっとあがる時期もあります。
当社代表・間所との関係性は、任せてもらえている部分が大きいと思います。財務に関する大きな経営判断の際には、私からのレコメンドと合わせて、取りえる選択肢を提示して、最終的には選択してもらいます。

――スタイルポートのカルチャーは、ご自身に合っていると思われますか?どんなカルチャーなんでしょうか?
私の性格を表すと、ポジティブ、好奇心旺盛、それから「忖度しないよね」とよく言われますし、自分の考えを率直に伝えるタイプだと思います。たとえ上長からの指示であったとしても、背景や目的を聞いたうえで、自分なりの最適な打ち手を考えて提案するようにしています。
当然ながら、自分と異なった意見が上がることもあります。しかし上位役職者の発言が優先されたり感情的に決まることはなく、論理的に決定されるのがスタイルポートのカルチャー。腹落ちするまでディスカッションすることで、プランA、プランBが揉まれ、最適なプランCが生まれることもあります。意見の対立が尾を引くことはないですね。
また、Our Valueという我々が大切にしている価値観の一つにAll For Oneがあります。例えば、自身が違う意見を持っているのであれば、表面的な迎合や代替案のない批判をするのではなく、「提案と行動によってポジティブな影響を与える」のが当社の価値基準に基づいた行動です。カルチャーが浸透しているのであまり見られないですが、当社では、自分の考えなく「どうすればいいですか?」と聞くと、「あなたはどう思う?」と聞き返されることになります(笑)。

スタイルポートOur Value
Be Innovative(まだ世の中に存在しない新しい価値をつくろう)
All For One(チーム力を最大限に発揮して大きなWillにチャレンジしよう)
Play Fair(オープンかつ誠実な姿勢で公正をつらぬこう)

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共通点は、圧倒的当事者意識と成長意欲


――スタイルポートで活躍する人の共通点を教えてください!

圧倒的当事者意識と成長意欲を強く持っていることが、当社で活躍しているメンバーの共通点。採用基準にもしており、これまでの仕事におけるエピソードを面接中にひとつひとつお聞きして、当事者意識の深さを確認するようにしています。特に、業務の上位概念を理解し、何事にも自分の考えを持っている方を、高く評価します。
また、現時点の経験・知識よりも成長意欲を重視しますね。経験・知識は最適解を得るために必要な情報を提供することもありますが、ビジネスモデル、組織、企業ステージが違えば同じ結果になるとは限りません。
当社のような環境変化の激しいベンチャー企業で活躍し続けるには、新たな知識の習得を含め、自分自身が成長し続ける必要があります。

グループの垣根を超えた組織の一体感の強さ


――小野田さんからみて、御社の魅力ってどんなところだと思いますか?

当社には、グループ間の垣根を超え一体となって、ミッション達成に向けて取り組むカルチャーがあります。
たとえば、受注に直接的な責任を負わないエンジニアであっても、商談の場に同席したり休日にモデルルームに足を運んだりして、現場のニーズを直接聞き、プロダクトの発展を通じて受注に貢献するという意識を持っています。そこに、プロダクトアウトの発想はありません。また、自分の担当業務が忙しくても視座を高く持ち、グループを横断して見渡しています。

開発、制作、プロモーション、セールスと多種多様な専門能力をもった優秀なメンバーが、大きなwillを成し遂げるために近い距離感で一体となっていることが、当社の大きな魅力です。

若いうちに踏み出してみよう


――「監査法人からベンチャー転職」について、思うことはありますか?

会計士のキャリアの選択肢の一つとして、増えてほしいですね。
監査法人での職務経験のうち、事業会社で活かせる部分・活かせない部分がありますが、時間の経過とともに事業会社で活かせる学びは減りますから。
私は監査法人には3年しかいなかったので別の意見もあるかもしれませんが、「監査法人で十分な経験を積んでから」と考えず、若いうちに踏み出した方がいいと思います。

――ベンチャー、スタートアップに興味がある人へメッセージをお願いします!
ベンチャー、スタートアップはまだ世の中にないサービスを提供します。
バックオフィスでさえも、会社のビジネスモデルに合わせた最適化が必要で、答えはまだ誰も持っていません。
自身のアイデアをかたちにしたい、会社の成長と共に自身を成長させたい、コーポレートの垣根を超え自分が愛する事業を伸ばしたい!と考える方は、スタートアップに向いていると思います。

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スタイルポートについて

スタイルポートは「空間の選択に伴う後悔をゼロにする。」をMissionに、「グローバルで利用される3Dコミュニケーションプラットフォーム」をVisionに掲げ、住宅販売の変革を目指し唯一無二の空間コミュニケーションプラットフォーム『ROOV(https://styleport.co.jp/roov/)』を開発、提供しています。

このMission、Vision、Valueに共感いただける、共に変革を目指す仲間を募集していますので、ぜひ募集要項に目を通していただければ幸いです。

社内アンケートの他の結果が気になる!Valueの浸透具合って実のところどうなの?などなど、社内の様子が気になる方はMeetyでお待ちしていますので、お気軽にお声がけください♪


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