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「空間 x 顧客接点」で描くSTYLE PORTの成長戦略

こんにちは、STYLE PORTのChief Strategy OfficerのTottiです!


はじめに

2025年度も第2四半期の折り返し地点を迎えました。
昨年末に2025年度から2027年度までの3ヵ年中期事業計画を策定し、全社一丸となって成長に向けて取り組んでいます。

第2四半期からは、採用広報や企業広報を含めた包括的なコミュニケーション活動を強化していきます。

過去の発信を振り返ると、これまで弊社の事業活動や今後の成長戦略についてはあまり強く発信できていなかったと思い、この度中期事業計画を刷新したタイミングで筆を取ろうと考えました。

私はビジネスサイドとして会社全体の成長戦略を経営陣と共に形にしているのですが、この戦略を支える大きな要素として技術的な強みや開発体制に関し、弊社Productグループのメンバーを交えてお話していこうかと思います。

中期事業計画に合わせ、今後プロダクトサイドの採用を強化していきますので、一連の投稿を読んでいただいた皆様に、

  • 今どんな事業をしていて

  • 今後どのように成長していくのか

  • 成長を実現するプロダクトの進化の方向性と

  • そして、その背景にあるプロダクト開発の体制や思想について

こんな内容がわかるよう、まずは私TottiがSTYLE PORTのROOV事業の成長戦略についてお話します。

”あらゆる空間に入り込み、顧客接点を抑える”

ROOV事業は「3Dコミュニケーションプラットフォーム」として、不動産における「現地に行かなければわからない」という物理的制約を解消します。

ROOV事業には大きく①3Dデジタルツイン空間体験システム②接客活動支援CXプラットフォームのプロダクト群があります。

ここで改めて強調させていただきたいのが、3Dデジタルツイン作成屋だけではなく、また接客活動支援のSaaS屋だけでもなく、この二つを同時に提供しているところが弊社の大きな強みであるという点です。

嬉しいことに、弊社の3Dデジタルツイン作成技術力は非常に高いと評価いただくことが多いですが、僕たちはこの3Dデジタルツインによる”空間”再現をフックにあらゆる空間へ入り込み、それを介する全ての”顧客接点”をデジタル化するという、これまでに前例のないアプローチで事業を拡大しています。


主戦場の新築マンションでは完全にPMF

現在のROOV事業の主戦場は新築マンションの販売フェーズのDX。
新築マンションを購入するときにモデルルームに行きますよね。あの商談の場で使われる3D空間や、プレゼンテーションツールを提供させていただいています。

既に業界の最大手との実績を積み上げており、新築マンション供給個数上位20社のうち90%に当たる18社との取引実績があります。2024年の商談成約率は50%を超え、極めて高い採用率を実現しています。


事業成長を牽引する3フェーズアプローチ

市場への新築マンションの供給は大体年間800~900プロジェクトといわれ、多いところでは年間50プロジェクト以上を手掛けるデベロッパーもあります。

STYLE PORTはこの新築マンション市場での成長を、以下の3つのフェーズアプローチで実現してきました:

【フェーズ1】 PJ単位でのプロダクト導入
・各プロジェクトの現場責任者との商談からスタートし、個別案件での導入実績を積み上げ

【フェーズ2】全社でのプロダクト導入 x 複数プロダクト導入
・個別プロジェクトでの成功実績を基に、デベロッパー全社での導入へと発展
・また、例えば、当初は3D空間再現プロダクトから始まり、接客プレゼンツールなど複数のプロダクトへと導入が広がったりと、マルチプロダクトの販売も加速

【フェーズ3】コンサル型でオリジナルシステムを開発
・全社導入により経営層との直接対話が実現し、より広範な課題解決の議論へ
・不動産取引の全プロセス(企画・設計→認知・集客→接客・営業→内装→運用・アフターケア)における課題解決を支援
・デベロッパーとの共創によりオリジナルシステムを開発

具体事例としては、野村不動産様との取り組みでは、2019年のフェーズ1から始まり、2022年にフェーズ2、2023年にフェーズ3と、着実にステップアップを実現しました。

このように段階的なアプローチにより、お客様との関係性を深めながら、より包括的なソリューション提供へと発展させています。

このフェーズアプローチを現在パイプラインにいる日本全国の100超のデベロッパーと推進させていただくことで、連続的な成長を実現します。

また、これまで積み上げてきた関係値から、フェーズ2の取引先も毎年増加し2025/02時点で11社の全社導入(および一部拠点全件導入)となり、フェーズ3の種も育ってきています。

成長の鍵はマルチプロダクト開発とPMFスピード

CTOの木村將とのお話に移る前に、これまでの事業成長におけるプロダクトサイドの強みをもうひと掘りしてみましょう。

上記のフェーズアプローチを推進する中で成長の鍵を握るのが”マルチプロダクト開発と驚異的なPMFスピード”が挙げられます。

こちらはFY24のプロダクト別の売上推移です。

FY24には2つのプロダクトがローンチしました。ROOV.space(紫の部分)と呼ばれる”マンションの外観や街並みをデジタルツインで再現するプロダクト”と、One to One(ピンクの部分)と呼ばれる”マンション購入検討者に対して1:1でマーケティング施策を検討・実行可能となるプロダクト”です。

これらの全く異なるプロダクトの開発はFY24Q1から本格的に始まり、同年Q3にローンチしました。その後すぐに主力商品として売上貢献しています。

STYLE PORTの強みとして、開発したプロダクトをすぐに売上に繋げる”販売力”は言わずもがなですが、マンションデベロッパーであるお客様の課題感やニーズをしっかりと汲み取り、それをプロダクトに転換する”ビジネス力”と”技術力”が挙げられます。

今後も更に提供価値を上げることで、この売上のミルフィーユをどんどん分厚くしていきます。

新築マンション空間から都市開発へ、より広い空間へ

ここまでに触れた通り、足元の主戦場は”新築マンション” x “接客・販売“です。まだまだここだけで何倍にも事業成長が可能な伸び代がありますが、もちろんそこだけでは満足していません。

縦軸の広がりでは空間を更に広げていき、マンションや戸建ての住空間からオフィス、商業ビル物流不動産などのより広い空間へ。更には都市開発にも弊社の技術を展開します。

横軸の広がりでは不動産取引のバリューチェーンを深耕し、上流の企画や集客のフェーズや、下流の内装やリセールのフェーズまで広げます。

これらの成長戦略は、単に風呂敷を広げているだけでなく、既に実際に事例を創出し納品させていただいていることも、投資家の皆様や金融機関の皆様とお話するときに評価いただけているポイントです。

3Dデジタルツインによる”空間”再現をフックにあらゆる空間へ入り込み、それを介する全ての”顧客接点”をデジタル化するというアプローチは空間の大小を問わず成立し、STYLE PORTの事業成長の可能性を大きく広げています。

最後に

ここまで、STYLE PORTの成長戦略についてお話してきました。この戦略を実現する上で、プロダクト開発の力は非常に重要です。次回は、CTO木村將と対談形式で、私たちのプロダクト開発の特徴や強み、そしてこれからの課題についてお話していきたいと思います。

特に、マルチプロダクト開発を可能にする技術基盤や、PMFのスピードを支える開発プロセスについて、深掘りしていきます。CTO木村將が率いる開発チームは、どのようにしてビジネスの成長速度に応えているのか、その舞台裏をお楽しみに。

We are hiring!

スタイルポートではプロダクト開発に関わる職種を積極採用中です。

こちらのNoteをみて、1mmでも興味を持ってくれた方、是非カジュアル面談でお会いしましょう!

CSO栃内

PdM吉田

EM橋上

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